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宮崎遠征-その4-

宮崎市内に移動しての撮影です。

大淀川鉄橋にやってきました。有名撮影ポイントです。このポイントは、背後にマンションが立ち並び、以前に比べ撮りにくくなりました。やってくる5両編成の特急を収めつつ、背後のマンションを画面に入れないようにするにはかなり厳しくなった現状があります。また、私が鉄橋を行く鉄道の編成写真を撮る際には気を付けている鉄則があるので、そこまで考えると35mm換算20-24mm程度になります。「ゲッ、また広角ですか・・・」、悔やんでも後の祭り、素直に10-24mmズームをD300に装着し、列車を待ちました。ちなみに、K-7には50mmレンズ、70-210mmレンズを用意し、2~3連の列車に備えました。

鉄道写真を撮ったことがない方はなかなか気づきにくいかもしれませんが、鉄道の編成写真を撮る際には、列車が来る前にあらかじめ構図を固定して、列車を待ちます。したがって、来る列車が何両編成なのかを知っておかなければなりません。そして、今回のように、背景に注意します。背景に何を入れて、何をカットするのかを自分で決めてフレーミングします。ピントはシャッターを切るポイントで固定しておき、走っている列車がそのシャッターポイントをヒットした瞬間にシャッターを切ります。現在ではカメラの動体予測の精度が上がり、連写も速いものが比較的安値で発売されるようになりましたが、鉄道編成写真の基礎・基本はここにあります。この技術は他のジャンルの撮影にも応用できます。余談ですが、私のポートレート撮影の原点はここにあります。雑誌などで見ることができるきちんと撮られた鉄道編成写真は、「列車が写っているだけ」のように見られがちなのですが、このようなたくさんの技術に支えられた作品なのです。


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Nikon D300 TAMRON SP AF 10-24mm F3.5-4.5 DiⅡ
35mm換算約23mmの作品です。今回の撮影旅行では広角レンズを使った作品が多くなっていますが、角度と背景に注意すると、伸びやかですがすがしい作品になりますね。天気も後押ししてくれました。


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Nikon D300 TAMRON SP AF 10-24mm F3.5-4.5 DiⅡ
青空に485系の赤い車体が映えます。


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PENTAX K-7 SMCP.A70-210mmF4
背景にあるマンションを列車で隠しています。列車が来る前にフレーミングは決めておきますので、どの位置から(高さ)から撮るとマンションが列車に隠れるか、計算する必要があります。それにしても露出が厳しくなってきました。


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Nikon D300 TAMRON SP AF 10-24mm F3.5-4.5 DiⅡ
35mm換算15mmで宮崎らしさを強調してみました(笑)。画面右に写っているフェニックスの一部は、画面を安定させる上であったほうがよいと判断し、あえて写しこみました。もう少し列車を手前まで引っ張ったほうがさらに安定するのですが、ご覧のとおり橋桁にはフェニックスの影があります。したがって、これ以上引っ張ると
列車の顔にフェニックスの影が写りこみ、失敗作になってしまいます。このように、撮りたい列車でも被写体に酔わず、冷静に作品作りに対処することを心がけなければならないと考えます。これもポートレート撮影に自分が生かしている点です。そういいながら、年をとった最近ではかなり弱くなりましたが・・・m(__)m


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PENTAX K-7 SMCP.A70-210mmF4
日没後、月が出ていたので強引に撮ってみました。以前はこんなこと思いもつかなかったのですが、自分の中で作品に関して、何かが変わっていることに気づいた瞬間でした。
by tera_485 | 2010-01-12 23:44 | 鉄道撮影
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